デカフェ《カフェインレスコーヒー》を焙煎してみよう

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今回は、デカフェ《カフェインレスコーヒー》の「モカ シダモ G4」が手に入ったので、焙煎しながら、デカフェ《カフェインレスコーヒー》のコーヒー豆の特徴とか、気になったところを上げてみたいと思います。

 

その前に、今回焙煎するデカフェ《カフェインレスコーヒー》「モカ・シダモ・G4」というデカフェ《カフェインレスコーヒー》のコーヒー豆の説明を。

 

モカ」=サウジアラビアのあるアラビア半島の南西部にあるイエメン共和国の紅海に面した港の一つ「モカ」港から出荷されたコーヒー豆の総称のようなもので、コーヒー豆の品種名ではないが、品種名代わりに使用されている名称で、ジャマイカの「ブルーマウンテン」と同じようにブランド名ともいえます。主にイエメン産と海をまたいだ隣国のエチオピア産のコーヒー豆が、この「モカ」港に集められ、出荷されました。それらのコーヒー豆を「モカ」と称しています。

「シダモ」=エチオピア南部のコーヒー豆の有名な産地でもはやブランド名にもなっています。同じシダモ地区でも特に優良なコーヒー豆を産出する「イルガチェフ」は、高いブランド力を誇っています。

G4」=国によっては、グレード(等級)を表すことがあるので、グレード4、つまりランクの低いコーヒー豆?と思われがちですが、今回のモカに関しては、「ナチュラル(非水洗式)」と言われるコーヒー豆の精製方法で、主に天日干しなどで精製されたコーヒー豆に付けられる表記です。

ナチュラル」は、果肉の付いた状態で天日干しするため、発酵した果肉が甘い風味とコクを与え、そのコーヒー豆の個性ある深い味わいが得られる製法です。

一方、「モカ」の「G2」と呼ばれるものは「ウォッシュド(水洗式)」と言われる精製方法で作られたコーヒー豆ですが、現在、そのほとんどを生産していたエチオピアのコーヒー豆から、日本の基準値を超える残留農薬が検出されて輸出されなくなってから、日本ではほとんど流通していません。

 

さて、今回焙煎した「デカフェ・モカ・G4」ですが、デカフェ《カフェインレスコーヒー》のコーヒー豆の特徴である、割れ豆などの形の悪いコーヒー豆が多く見受けられます。

デカフェ・モカ・G4

まず、これらをハンドピック、取り除く作業をしていきましょう。

 

ハンドピックしよう

「ナチュラル」の豆に多い「黒豆」と言われる発酵しすぎて黒ずんだコーヒー豆も多くみられます。併せてこれらも取り除いていきましょう。

デカフェには割れ豆などが多い

意外と多いです。片手だとイライラしてきますので、いつのまにか両手で取り除けるようになります。(笑)

よく見られる割れ豆

変色した豆など

デカフェ《カフェインレスコーヒー》のコーヒー豆は、デカフェ《カフェインレスコーヒー》ではないコーヒー豆に比べてハリがなくシワシワというか、何か吸い取られたようなミイラのような感じがします。(実際手に取ると固いですが)

あと、色付きもまばらで、悪い豆がどれか、なかなか分かりづらいです。

こういう時は、悪いと思って手に取ったものは全部捨てていきましょう。いいカフェインレスコーヒーを飲むために、妥協してはいけません。豆を惜しんで不味くなってはもったいないですからね。

 

ハンドピックが終わったら焙煎です。「ナチュラル」のコーヒー豆の場合、水洗いする人がいると思います。確かに、水で洗ったらすごい汚れが出ます。手間をかけれる人は洗うことを推奨します。しかし、水で洗うことで余計なコーヒー豆のうまみやらが染み出るかも、と思う人もいるでしょう。私は面倒なので洗いません。(笑)

 

焙煎

焙煎機にもよりますが、私の焙煎機は熱風式なので、やや温度を抑えて、長い時間で浅めに。

デカフェを焙煎

焙煎具合の好みは個人差があります。私個人としては、品種にもよりますが、デカフェ《カフェインレスコーヒー》は浅いほうが好みです。デカフェ《カフェインレスコーヒー》はカフェインがないことで味に物足りなさを感じる人が多いのか、やや深めに焙煎して、苦いことで誤魔化そうという風潮があるような気がします。

カフェイン以外の成分は残っているので、それほど深くなくても十分美味しいと思います。

 

焙煎後も、割れ豆などをハンドピックします。結構見落としていたり、焙煎しないと姿を現さない貝殻豆のような悪い豆などもあります。前後はこまめにハンドピックしましょう。

焙煎した後もハンドピックを忘れずに

 

あとは、いつものように、挽いてドリップするだけです。

 

 

この「デカフェ・モカ・G4」に限らず、デカフェのコーヒー豆は、だいたいがハンドピックに時間を必要とします。

デカフェという性質から、カフェインを抽出する工程でどうしてもコーヒー豆が欠けたり割れたりするからです。

別に割れていても気にしないよ、という方もいるでしょう。もしかすれば、気にしすぎているだけかもしれません。

ただ、ハンドピックをすることで美味しくなるんだ、と暗示をかけることで美味しく感じられるのなら、その作業も安いものだと思います。

気分の問題は、変えられるならいい方向に変えたいですよね。